・ホソマダラシリアゲ Panorpa multifasciaria
・写真1 2010/5/28 長野県塩尻市下西条 ・写真2 2011/6/2 フェロモンを放出する雄(長野県塩尻市下西条で採集)室内
・視覚的特徴:小型のシリアゲムシ。一見、ミヤケシリアゲやキアシシリアゲに似るが、本種には、前翅の前縁に黒く長いスジ(写真1だと、翅の下側のふちのこと)が不明瞭であること、吻や腹部末端が黒くならないこと、から区別できる。また、これら他の2種やプライアシリアゲに比べ、翅の黒い模様が細く、小斑紋が多い印象がある。
・出現時期:5月から6月にかけて見られる。
・分布と生息状況:本州中部以西に分布する。あまり多く、見られる種ではない。
・交尾行動:多くのシリアゲムシ属の種と同様、餌を使った婚姻贈呈、唾液を使った婚姻贈呈、婚姻贈呈を伴わない交尾という三つの交尾戦略をとる。他のシリアゲムシに比べ、フェロモンを出す際、腹部を高々と上げるため、観察がしやすい(写真2)。写真でハサミ上部から出ている細い突起は下付器と呼ばれ、フェロモンを放出する際、持ち上げる。
・写真3 2011/6/2 唾液を放出する雄(長野県塩尻市下西条で採集)室内
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